出産体験記

嘉麻市碓井地区在住 Sさん


平成2118

1512

47cm 2720g

~誘発分娩での出産~

平成21年3月17日(火)、妊婦検診で「妊娠高血圧症候群」と診断され、入院が決定する。※少し前までは、中毒症と言われていた妊娠に伴う病気。

17時50分、バルーンを子宮に入れ、子宮口を開く出産準備の処置をする。3月18日6時から、絶飲食。7時、NST(赤ちゃんの動きやお腹の張りを見る機械)。7時30分診察、バルーンをとる。8時10分、陣痛誘発剤点滴開始。

陣痛がくるまで付き添ってくれたパパや叔母とおしゃべりをして陣痛室で過ごす。13時、診察のため内診室へ行こうと寝返りを打った瞬間、チョロロ…っと違和感。オシッコもらした!!!と思ったけど、何か違う。もう一度体をおこそうと動くと、たくさん出てきた。破水だった。破水とともに腰にだいぶ痛みがでてくる。内診で子宮口が6cmになっているのを確認。陣痛室に戻ると痛みがどんどん増してくる!息をするのも辛くなる。でも、陣痛がおさまれば会話ができるほどで、陣痛室で友達や家族にメールを何通も送った。

13時30分、陣痛室から分娩台へ移動。子宮口8cmに。台の上に座るより、台に寄りかかって立っていた方が楽なことに気づき、内診以外は立っていきみを逃す。フーっと長く細く息を吐くのがコツと、ママ学級で習ったとおりにやってみた。「うん!呼吸法バッチリ♪ママ頑張って!」と助産師さんが声をかけてくれる。パパはうちわであおいでくれたり、腰をさすってくれたり。叔母も声をかけてくれる。腰はさするより押してもらう感じで、腰に乗って、と思うほど。時間も忘れ、我が身を捨て、呼吸法だけに意識を集中する。だんだんと陣痛の間隔が狭まってきて息を整えるヒマさえなくなる。「さぁ全開ね!一度イキんでみましょうかー練習ねー。」と助産師さんと先生。どこに力をいれていいのか分からないが陣痛の痛みで考える余裕もなく、とりあえずイキんでみたら、「そうそう♪上手♪次本番いくよ。」と、のんきな先生たち。でもイキむタイミングが分からずずっといきみ逃しの呼吸をしていたら「もう産んでいいよー。」と。さっきの要領でやってみたけどフと頭によぎったのが赤ちゃんの頭の形。いきんだ途中で力を抜いちゃうと赤ちゃんの頭が変形すると何かで読んだ。できるだけふんばろうと力をこめる。先生も「きつかったらもういいよー。」と言うけど諦めない。5、6回それを繰り返したら「ハイもうイキまないでー。」するとスルっとした感覚があった。「一瞬だけ力いれてみて。」と言われ、その通りにイキむ。泣き声がきこえた。翔太郎誕生の瞬間だった。タオルにくるまれた翔太郎が胸の上にくる。「頑張ったねーありがとうねー。」自然にでた言葉。出産はママだけが頑張ったワケじゃない。赤ちゃんも外にでれるように必死で頑張ってきたんだ。体をねじったり、頭を小さくしたり赤ちゃんは自然にママの見方をしてくれてるんだよ。本当にありがとうだよ。「午後3時12分47センチ、2720グラム男の子です!」と声がする。感動したとこで翔太郎はキレイにしてもらうため別へ。私は、胎盤を出す処置と切開部の縫合を受ける。しばし待ったあと、分娩台に翔太郎がやってくる。右腕にだいて喜びをかみしめる。パパも喜びひとしお。分娩室で「パパ似ー。」なんて話した。まだ出もしないオッパイもあげてみた。生まれたばかりなのにちゃんとすってくれる。病室へ戻った私は意外と元気だったけど傷の痛みと、いつこんなに力を使ったか分からない意味不明の筋肉痛が辛かった。でも、お産事態はすっごく楽しかったです。分娩時間が初産で3時間6分はスピード出産だそう♪助産師さんから「とても上手なお産でした。」とお褒めを頂いた!家族が増えた喜び、かみしめてます。

 現在、翔太郎は3歳。弟ができた。めんどう見が良く、とても優しいお兄ちゃん。これからも元気に仲良く育ってほしいと願っています。


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